ウェイコ(Waco)のダウンタウンから車でほんの数分という便利な立地にありながら、広大な自然が無料で楽しめるキャメロン・パーク(Cameron Park)。約416エーカー(168ヘクタール)に及ぶ敷地は、川沿いの風景や森林の小道、断崖の展望台、ピクニックエリアなどが整備され、自然を満喫できる多彩なアクティビティが揃っています。地元の人々にとっては日常の憩いの場、旅行者にとっては旅の合間に気軽に立ち寄れる観光スポットです。
キャメロン・パークが誕生したのは1910年。地元の実業家ウィリアム・キャメロンの妻、フローレンス・キャメロンが町に土地を寄付したことが始まりでした。当初は90エーカーほどの小さな公園でしたが、その後の寄付や整備によって規模は拡大し、現在ではテキサス州でも有数の市営公園となっています。園内の随所には寄贈者をしのばせるモニュメントが残され、市民の思いと共に発展してきた歴史を感じることができます。

この公園の大きな魅力のひとつは、多彩なアウトドア体験ができることです。園内には国立レクリエーション・トレイル・システムに指定された約26マイル(42km)におよぶトレイルがあり、ハイキングやランニングはもちろん、マウンテンバイクの名所としても知られています。初心者が安心して歩けるルートから、起伏に富んだ上級者向けコースまで幅広く揃っており、テキサス州内外から多くの人々が訪れます。木漏れ日の中を進む道や、川辺へと導かれるルート、崖上から街を見渡す絶景ポイントなど、訪れるたびに新しい発見が待っています。
園内のハイライトといえば「ラバーズ・リープ(Lover’s Leap)」と呼ばれる展望スポットです。ボスケ川を見下ろす断崖の上からは、美しい川の流れと緑豊かな丘陵が一望でき、夕暮れ時には空がオレンジやピンクに染まる絶景を眺めることができます。先住民の若い男女の悲恋伝説が残されていることも、この場所をより印象深いものにしています。


また、キャメロン・パークは水辺のアクティビティも豊富です。ブラゾス川やボスケ川ではカヤックやカヌー、釣りを体験でき、家族連れには芝生広場や遊具エリアが人気。ピクニックテーブルやシェルターも備わり、休日をのんびり過ごす地元の人々もいます。リスや鳥など野生動物の姿を見られることもあり、自然観察にもおすすめです。無料で利用できるディスクゴルフコースも整備されており、気軽にスポーツを楽しめるのも魅力。さらに園内には、300種・1,700頭以上の動物を飼育する「キャメロン・パーク動物園(Cameron Park Zoo/有料)」も併設されています。
公園は自然だけでなく、コミュニティの拠点としても親しまれています。年間を通じてマラソン大会やフェスティバル、環境保護活動などが行われ、市民が集い交流する場となっています。観光で訪れる人にとっても、地域の日常や文化に触れられる貴重な体験となるでしょう。
アクセス面の便利さもキャメロン・パークの大きな魅力です。ウェイコのダウンタウンから車でわずか数分、I-35からも簡単にアクセスできます。園内には複数の無料駐車場が整備され、主要トレイルヘッドや展望スポット近くまで車で行くことが可能です。営業時間は毎日6時から24時までとなっており、早朝の散歩から夜景散策まで、時間を選ばず楽しむことができます

キャメロン・パークのあるウェイコは、ダラス(Dallas)とオースティン(Austin)のちょうど中間に位置し、ロードトリップの立ち寄り地としても人気です。市内にはマグノリア・マーケットやテキサス・レンジャーズ殿堂博物館、ドクターペッパー博物館(Dr Pepper Museum)といった観光名所も揃っており、それらと合わせて訪れると旅の楽しみがいっそう広がります。都市のすぐ隣に広がる豊かな自然と、多彩なアクティビティが無料で楽しめるキャメロン・パークは、旅の合間のリフレッシュにおすすめの場所です。
Cameron Park
Address:2601 N University Parks Dr, Waco, TX
Web Site: Cameron Park
photo: © Travel Texas