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Bureau of Engraving and Printing Western Currency Facility|米ドル紙幣の製造過程を見学できる特別な施設
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Bureau of Engraving and Printing Western Currency Facility|米ドル紙幣の製造過程を見学できる特別な施設

米ドル紙幣の製造拠点は、全米にわずか2か所しかありません。1か所はワシントンD.C.に、もう1か所がフォートワース(Fort Worth)郊外にあるアメリカ合衆国製版印刷局西部工場(Bureau of Engraving and Printing Western Currency Facility)です。この施設では一般向けの見学が実施されており、紙幣がどのように製造されているのかを間近で見学することができます。現在の製造工程だけでなく、紙幣の歴史についても学ぶことができる貴重なスポットで、子どもから大人まで楽しめる教育的な施設として知られています。

アメリカ合衆国製版印刷局(Bureau of Engraving and Printing、通称BEP)は、アメリカ財務省(Department of the Treasury)に属する政府機関で、米ドル紙幣(連邦準備券)のデザイン、製版、印刷までを一貫して行っています。また、国債や証明書、パスポートなど、政府の重要な機密文書の製造も担うアメリカ最大の機密印刷機関で、日本の独立行政法人国立印刷局に相当する存在です。

フォートワース工場は1991年に稼働を開始し、以来、BEPの主要拠点のひとつとして機能してきました。現在では、全米で流通する紙幣の約半分以上がこの工場で製造されており、最先端の印刷技術と厳重なセキュリティ体制のもと、精巧かつ高品質な紙幣が日々生み出されています。館内には印刷工程の解説、過去の紙幣の展示、偽造防止技術や歴史に関する展示などがあり、アメリカ紙幣の変遷をわかりやすく学ぶことができます。

最大の見どころは、実際に紙幣が印刷されている様子を「自分の目で」見られることです。ビジターセンター内のガラス張りの見学用回廊からは、巨大な印刷フロアを上から眺めることができ、稼働中の印刷機や、職員による検査工程などをリアルタイムで観察できます。

また展示室では、歴代紙幣のデザインやセキュリティ機能の変遷、偽札と本物の紙幣の違いを見分ける体験型展示などもあり、紙幣にまつわる知識を楽しみながら学ぶことができます。さらに、子ども向けのアクティビティや、紙幣関連のユニークなグッズが揃うギフトショップ「Moneyfactory Gift Shop」も併設。未裁断の紙幣シートなど、記念になるアイテムの購入も可能です。展示や映像解説は英語のみですが、視覚的にも理解しやすく構成されており、英語が苦手な方でも楽しめます。

施設へは、フォートワース中心部から車で約20分。ブルー・マウンド・ロード(Blue Mound Road)から一般見学者用の入口を経て、ビジターセンター専用の無料駐車場にアクセスできます。敷地は広く、RVなどの大型車でも利用可能です。

見学可能時間は、通常、火曜日から金曜日の8:30〜15:30(最終入場は14:30)ですが、祝日やセキュリティの都合により変更される場合があります。最新情報は公式サイトに掲載されるので、訪問前に必ず確認するようにしましょう。

なお、施設内はセキュリティの観点から写真撮影が禁止されており、持ち込める荷物にも制限があります。入口では空港のようなセキュリティチェックが行われるため、荷物は最小限にとどめ、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。見学料は無料。春休みや夏休みには家族連れで賑わうため、混雑を避けたい場合は午前中の訪問がおすすめです。

Bureau of Engraving and Printing Western Currency Facility
Address: 9100 Blue Mound Rd, Fort Worth, TX
Web Site: Bureau of Engraving and Printing Western Currency Facility

photo: ©U.S. Bureau of Engraving and Printing