ダラス(Dallas)の中心部にあるクライド・ウォーレン・パーク(Klyde Warren Park)は、町を東西に走るウッドール・ロジャース・フリーウェイ(Woodall Rodgers Freeway)の上につくられた都市公園です。高層ビルが立ち並ぶダウンタウンと、文化施設が集まるアートディストリクト、レストランやショップが連なるアップタウンという魅力的な三つのエリアをつなぎ、車の往来を妨げることなく人が集う緑地を創出したユニークなプロジェクトとして全米でも注目されています。現在では年間100万人以上が訪れる、ダラスを代表する人気スポットになっています。
公園が開園したのは2012年。長い間、高速道路によって分断されていたダウンタウンとアートディストリクトをより近い存在にし、歩いて巡る都市の魅力を高めることを目指して整備されました。かつては車が行き交うだけだった一帯が、現在では芝生広場や遊歩道、イベントスペース、フードトラックが並ぶにぎやかな公共空間へと生まれ変わっています。車社会の都市という印象が強いダラスですが、クライド・ウォーレン・パークの誕生は“歩いて楽しめるダラス”という新たな都市イメージを広げるきっかけとなりました。


園内には、訪れる人が気ままに過ごせるスペースが多く設けられています。広々とした芝生の「Great Lawn」はピクニックやイベントの会場として人気で、天気の良い日には日光浴を楽しむ人々で賑わいます。子ども向けのプレイグラウンドや、日没後にライトアップされる噴水の水遊びエリアもあり、家族連れにも親しまれています。また、ヨガクラスや音楽パフォーマンス、映画上映、季節のフードフェスなど、年間を通して多彩なプログラムが開催され、公園全体が活気にあふれています。


食事を楽しみたい方には、公園に並ぶフードトラックが便利です。タコスやサンドイッチ、地元の人気メニューなどラインナップはさまざまで、芝生に座ってカジュアルに食事を楽しむスタイルが旅行者の間でも人気です。テクス・メクス料理を楽しめる「Mi Cocina on the Park」など、ゆっくりと食事をとりたいときにも利用しやすい環境が整っています。

クライド・ウォーレン・パークの周辺には徒歩圏に多くのスポットが集まっています。東側にはダラス美術館(Dallas Museum of Art)やナッシャー・スカルプチャー・センター(Nasher Sculpture Center)が並び、落ち着いたアートディストリクトの雰囲気が楽しめます。西側にはダウンタウンのビル群が迫り、南北に延びる遊歩道をたどれば、洗練されたレストランが揃うアップタウンへとアクセスできます。クライド・ウォーレン・パークで休憩をとりながら、これら三つのエリアを巡ってみるのもよいでしょう。
車でアクセスする場合は、公式サイトで紹介されている周辺の有料駐車場を利用するのが便利です。I-35E や US-75 など主要道路からのアクセスもよいため、ダラス観光の途中に気軽に立ち寄れるスポットとして活用できます。週末やイベント開催時は混雑するため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。クライド・ウォーレン・パークの開園時間は毎日6時から23時で、入園は無料です。 高速道路の上に広がるクライド・ウォーレン・パークは、都市のインフラと公共空間の可能性を再発見させてくれる場所です。車社会の都市に緑地を生み出し、これまで行き来が難しかったエリアを自然につなげたこの公園は、ダラスの“今”を象徴する存在といえます。ロードトリップの合間にほっと一息つける都会のオアシスとして、ぜひ立ち寄ってみてください。
Klyde Warren Park
Address: 2012 Woodall Rodgers Fwy, Dallas, TX
Web Site: Klyde Warren Park
photo:© Klyde Warren Park ©Visit Dallas

