インターステート35(Interstate 35)はテキサス州ラレードとミネソタ州ダルースを繋ぐ全長1568マイル(約2523km)のハイウェイです。この道のテキサス州内を走る約504マイル(約811km)の区間は、ダラス(Dallas)、フォートワース(Fort worth)、ウェイコ(Waco)、オースティン(Austin)、サンアントニオ(San Antonio)などテキサス州の主要都市を結ぶ重要な道路で、かつてカウボーイやドローバーたちがロングホーン(牛)と旅をしたチザム・トレイル(Chisholm Trail)と呼ばれたルートに重なります。沿道の町にはチザム・トレイルの名残を残す歴史的な名称も多数残っており、テキサスのカウボーイたちが築き上げた歴史や文化に触れることができるドライブルートです。
テキサス州で4ドルほどの価値だったロングホーンは、ミネソタ州やカンザス州、ミズーリ州といった場所で10倍以上もの値がついた時代がありました。当時、そこに目をつけたテキサスの牧場主は、ロングホーンを遠方で販売するビジネスを始めました。チザム・トレイルはその主要な移送ルートで、テキサス州とカンザス州をつないでいました。1860年代から始まったキャトル・ドライブ(牛の移動)は、最盛期には1回に数十万頭にもなり、のべ500万頭のロングホーンがこのトレイルを移動したといわれています。キャトル・ドライブはこの地において大きなビジネスとなり、沿道にはトレーディング・ポストや宿場町が形成されていきました。1880年代初頭には鉄道の開通によりキャトルド・ライブは衰退していきますが、チザム・トレイルが通過したサンアントニオ、オースティン、ウェイコ、フォートワースなどの町は繁栄を続け、それらの町をつないだこのトレイルをなぞるようにハイウェイが建設されました。



インターステート35を走ると、チザム・トレイルに関するさまざまな歴史や文化に触れることができます。例えば、フォートワースのストックヤード(Stockyards)では、毎日2回、当時と同じ装具を身にまとったカウボーイ/ドローバーたちによるロングホーンのキャトル・ドライブを見ることができます。ウェイコの牛飼いたちが渡った吊り橋サスペンション・ブリッジ(1970年に国定歴史建造物に指定)、オースティンの牛の販売で財産を築いたジェシー・ドリスキル大佐が開業したホテル(The Driskill)、そしてサンアントニオのテキサス最古の酒場などさまざまなカウボーイ文化に触れることのできるバックホーン・サルーン&ミュージアム(Buckhorn Saloon and Museum)など、ルート上の都市には当時の歴史を偲ばせるさまざまなものを目にすることができます。



インターステート35は、ダラスとフォートワースのエリアでは東西に分かれており、ダラス・フォートワース国際空港から30分弱のドライブでいずれのルートにもアクセスすることができます。2つのルートはヒルボルスの町付近で合流し、ウェイコへと向かいます。 テキサス州の中央部を南北に走るこのルートは、テキサスのカウボーイたちが築き上げた歴史や文化に触れることができるドライブルートです。
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[…] サン・アントニオは、1718年にスペインの探検家アルカラ・デ・エナーレスによって設立された歴史ある町です。200万人を超えるテキサス州で2番目に人口の多いこの町は、豊かな歴史と多様な文化が融合した魅力的な観光地です。美しい川沿いのリバーウォークやミッションといった歴史的建造物、地元のテクス・メクス料理、年間を通じて開催されるフェスティバルなど、多くの観光客を魅了しています。また、インターステイト35(Inter State35)やインターステイト10(Inter State10)といったテキサス州ロードトリップの人気ルートもこの町を通っています。 […]